カムチャナブリのオプショナルツアー
(その6)

JEATH戦争博物館で戦争の悲惨さを実感する

連合軍墓地

 12時45分、バスに乗りカムチャナブリの連合軍墓地へ。約1時間で到着。朝早く、また昼食後とあって眠気が襲ってくる。逆らわずに、30分ほど熟睡。自分の頭がバスの揺れで揺さぶられて起きた。目が覚めてしばらくすると墓地到着。

 行きにバスの車窓からすでに見ているが、今回はバスを降りて墓標を間近で見た。各墓標に英語でそれぞれメッセージが書き添えられていたりして、翻訳は難しいが、やはり痛々しさを感じる。

 これらの白い長方形の墓標が、整然と並んでいる様は美しいともいえるが、その背景を考えると胸が痛む。ガイドさんに日本人の墓標はないのかと尋ねると、あまり目立たないが端のほうにあるとのことだった。そこまで行く時間がなかったのが残念だ。JEATH 戦争博物館

 続いて「JEATH戦争博物館」へ向かった。墓地からはバスで30分弱だ。博物館と言うと、広島の原爆資料館を思い出すが、規模はとんでもなく小さい。バスを降り、数分歩くと入り口だ。

 入り口を入ると右側に展示資料がある。建物そのものが、当時の捕虜収容所を真似て作られている。竹で編んだようなかまぼこ型の建物だ。当時はこの中で戦争捕虜(主に英国人)が生活していたらしい。中に入ると壁面に新聞の切抜きや当時の写真、捕虜が書いた絵が展示100点ぐらい展示されている。写真撮影禁止なのが残念だった。

 いずれも捕虜の生活を描いたもので、劣悪な環境の中で生活していたと想像できる。ある意味でひじょうに生々しい現実が日本人に突きつけられるわけで、一人の日本人として複雑な思いだ。

 日本ではともすると原爆を落とされたとか、東京大空襲があったとか、被害面を強調されることが多いが、戦争である限り加害者としての立場もあるわけで、それらをひっくるめて考えていかなければならないと思う。

 およそ50mぐらい続く資料館を抜け、明るい陽光のものとに出ると、暗い気持ちが少しずつ払拭されていくのが心地よい。やはり平和は大事だ。と思った瞬間、やはり俗人。尿意を覚えた。

 これからバンコクに戻るのに何時間かかるか分からないという不安もあり、ここでトイレを使うことにしたのだが、一抹の不安があった。そして不安は見事に適中した。汚い有料トイレという不安である。3Bを支払い、解放感に浸り、これで万全と気持ちを引き締めた。


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