シャークでのんびり過ごす

 怪しい外人が去った後、気を取り直してパン屋さんでパンを二つ購入。これをショルダーバッグに入れて、夜遊びに向かいます。

 新しい店を開拓と言う言葉も頭にあるのですが、4泊5日の旅行ですでに2泊が経過しています。

 今日はまだゆっくり出来ますが、明日の夜は、次の日が早朝出発となるため、あまり夜遅くまで遊んでいられません。ということはゆっくり遊べるのも今日まで、とつい考えてしまいます。

 あと2泊しかない、というのと、まだ2泊ある、と考えるのでは、その後の行動に大きな影響を及ぼしますが、年齢的には大きな冒険はさほど出来ないし、今更新しい店に行って、その環境に慣れるのも面倒だなと考えてしまいます。

 というわけで、お腹の具合もいまいちだし、同じ店でいいか、と言う無難な結論にいたります。昨日邪険にしたウエイトレスさんのその後の反応や、チップをあげなかった女の子の反応も気になります。

 スクンビット駅地下を通過しいつもの通りへ。両側の店を眺めながらも、結局はシャークへ。入り口を入ると例のウエイトレスさんが近寄ってきましたが、最初の晩の愛想良さはありません。ちゃんと覚えているんですね。

 それでも、私は飲み物を奢らなかっただけで会計時に少額のチップは渡していますので、別に悪いことをしたとは思っていません。まあ女の子にとって、すぐに飲み物まで奢ってもらえた最初の日の印象が良すぎたのでしょう。

 いつものようにハイネケンを頼んで、昨日の日本語を話せる女の子を探しましたが見あたりませんでした。その代わり肩もみ大好きな子がすぐに現れ、遠慮なく横に座ってきます。

 そこで、「飲み物だけだよ。外へは行かないからね」と最初に伝えます。それでも構わないというか、もしかしたらその決断がひっくり返るかも、という期待を抱いているのか、そのまま横に座ってすり寄ってきます。

 「なんだかいつもこの子は空いているのかなあ。他のお客さんには呼ばれないのか」とも思いつつ、すり寄ってくるのを拒むことはしません。

 そうこうするうちにウエイトレスさんが飲み物を持ってきたので、少し機嫌を直してもらうため、隣の女の子に奢るのと同時にウエイトレスさんにも「一杯飲むかい?」と声をかけると、途端に喜色満面。愛想が良くなりました。

 まあ金の力は恐ろしいと思います。それも日本人の感覚からすると400円ぐらいですから、それを女の子に奢って、喜び一杯の表情をされれば、ついうれしくもなります。

 ゴーゴーバーを日夜徘徊されている日本人の方も多数いると思いますが、最初の頃はきっとこのような新鮮な感覚を楽しんでいたんだろうなあと思います。

 なんとなく密着状態でアルコールを飲み、腕や肩を揉んでもらい、若い女の子を眺めているのは、何とも不思議な快感です。

 私はハワイが好きなので、海辺のレストランでカクテルを飲みながら、ビーチの喧噪や波を見ているのも好きなのですが、それと似たようなリラックス感があります。ただバンコクは音楽がうるさいですね。やむを得ないと思いますが。

 たいしたことはしていないので、あまり細かく書いてもしょうがないのですが、ビールを飲みながらお腹の具合を心配していました。しかし、どうやらOKのようで、結局2時間近くのんびりしていました。

 女の子にとっては儲からない客だと思うのですが(それとも数100バーツの収入でも貴重な収入源なのか)最後まで笑顔で送り出してくれました。

 毎晩のように遊んでいますが、使っている金額は自分の飲み代や奢りとチップを入れても、一晩1000B前後。(日本円で3000円弱)

 日本なら居酒屋で焼き鳥と煮込みを食べてビールを飲んだだけで、数千円でしょうから、同じ値段で得られる快感にずいぶんギャップがあります。


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