ゴーゴーで楽しく過ごすために(5)

7 話しをしたい子がいたら

 ビールをぐいっと飲みながら、リラックスしてステージを眺めます。それだけで充分という感じもしますが、物足りないという人もいると思います。

 私の場合は自分から「あの子を呼んで欲しい」と言う事は滅多にありません。ビールを飲みながら、若干の酩酊気分でステージを眺めていれば、それだけで幸せな気持ちになれますが、周りにいる子達はやはり収入が必要ですから、こちらが怖い顔をしていない限り、なんやかんやとちょっかいを出してきます。

 その辺のやり取りも楽しいなと思えますが、これもまた「鬱陶しい」と思って邪険にすると、放っておいてはくれますが、今度は逆に誰もちょっかいを出さず寂しい思いをします。

 しかし中には店内に入って、ビールを飲み始めた途端、スマホをいじりだし(店内では撮影禁止、スマホの操作が禁止なのかどうかは不明)、ほとんどステージを見ない人がいることがあり、わたしにはびっくりです。「一体この人はここへ何しに来ているんだろう?」と不思議です。

 話しがそれました。さてウエイトレスさんや付近をウロウロしているママさんたちは、暇そうにしている客を見つけると、他の客への応対の合間に、ダンス休憩中の女の子を連れてきて、「このこと話したら」と言ってくれたり、ステージを指差して「誰か選んだら」と提案してきます。

 それを幸いに意中の子がいればお願いしてもよし。そうでない場合は、「今は見るだけ」なんて言いながら誘いを断ったりしていますが、こういった断り方も、ソフトな断り方と高慢な断り方があるようです。

 また「あの子は可愛いな」とか「ダンスがうまいな」と思いながらボ〜っとステージを眺めていると、その視線を感じるのか、いきなりこちらを振り向いて視線が合うなんて体験も結構あります。

 あまりにグッドタイミングだと、思わず頬が緩んだりしますが、相手の子も、自分を見ていた客が好み若しくは優しそう、さらにお金を持っていそうというようなことを瞬時に判断し?この人ならと思えば、だいたい「ニコッ」とすることが多いようです。

 そこから先はまた選択肢が分かれます。ニコッとして終わりということもあれば、座席を指差して「そこに行っても良いか?」というジェスチャーをする子もいます。

 またステージが終わった段階で、さりげなく近寄ってきて、改めて「座ってよいか」と聞いてくる子もいますし、中には半ば強引に横に座り込んで、いきなり「サワディーカー、私の名前は○○です」と自己紹介を始める子もいます。

 もちろん他のお客さんに呼ばれている子もいるので、必ず来るとは限りません。またステージ上では営業用のスマイルで対応しても、ステージを降りると素顔?に戻って、客には媚びない子若しくは自分からは行動を起さない子もいます。

 まあ早い話しが、これまた何でもありの世界で、だからこそ先が読めない面白さがあると私は思っています。

 逆に客側が、どうしてもこの子と話しをしたい、と思うならば、ニコッとした瞬間に手招きをしたり、ウエイトレスさんに「あの子と話しをしたい」と言えばすぐに呼んでくれます。これまた客側の対応も何でもアリです。

 ということは、結局ゴーゴーを楽しむコツは、自分の気持ちを素直にさらけ出して、リラックスして対応するのが一番だということで、妙に緊張する必要もないし、高飛車な態度をとる必要もないということです。

トップページヘ ゴーゴーの基本 ダンサーとの会話