バムルンラード病院の受診の流れ

 当日の受診の流れをまとめておきます。

 ちなみにこの時はルンピニにある「エータスルンピニ」というホテルに宿泊し、ホテル前からタクシーに乗車。運転手さんに「バムルンラード病院」と告げると、以後全く道案内をする必要もなく病院のエントランスに到着しました。

 病院の会計は、たぶんキャッシュレスになるのだろうと予想していましたが、一応5000Bほどの現金も持参しました。しかし一番肝心のパスポートを持っていくのを忘れていました。それでも受け付けてもらえたので良かったです。

 さて病院入り口を入ると、そこは豪華なホテルのような空間が広がっていました。右側にカフェ、左側に座り安そうなソファーがあります。

 正面にimformationと書かれたカウンターがあり、その前に美しいお姉さんが立っていたので、英語で「日本人ですが」と伝えると、「10階に日本人専用の受付があります」と言われ、すぐそばのエレベーターで10階へ。

 10階に行くとスタバなんかがあってさらにびっくり。広い待合室もまるでホテルのロビー。エレベーター近くのカウンターで、再び「日本人ですが」と伝えると、日本人専用のカウンターの場所を教えてくれたのでそちらへ。

 受付にタイ人美女が一人。先客が一組。どうやら子供が病気になったようです。日本語で会話をしていましたが、内容は聞き取れません。

 この人の手続きが終わったので、私が代わりに椅子に座り、最初にAIUの保険証書を渡しましたが、ここでパスポートが必要だった事を思い出しました。すっかり忘れていました。

 それでも受け付けは順調に進み、日本語で対応。顔写真を撮られ、新しい診察券を渡され、「以後はこの診察券で受診してください」と言われ、さらに書類を数枚記入。サインをして手続き終了。

 受診のための書類を渡され、この書類を持って15階に行ってくださいと言われました。再びエレベーターで15階へ。

 エレベーターを出ると、フロアはA〜Dの4つの区域に分かれています。案内表示に従って指定された場所に出向き、渡された書類をカウンター内にいた看護士さんに渡すと、「ちょっとそこの椅子で待っていてください」と指示。これは英語でした。

 ちなみに椅子も立派で、そのそばに雑誌や飲み物等もおいてあります。「なんだかずいぶん日本の病院と違うなあ」と思って待ちつつ、問題は「ここから診療まで何分かかるかだな」と思っていると、数分で先ほどの看護士さんに名前を呼ばれてびっくり。

 連れていかれたのが病室の一角にある隅っこで、ここで身長、体重、血圧の測定。緊張しているのかちょっと血圧は高めでした。「ナーバスになっている」と伝えると看護師さんも笑っていましたが、やり取りはすべて英語です。

 再び椅子で待つように言われ、「きっとここからが長いに違いない」と思い、ちょっとトイレへ。ついでに付近を歩き回り様子を見ていると、5分ぐらいで名前を呼ばれ診察室へ。対応が早いのでびっくりしました。

 診察室には実直そうな医師と女性通訳がいて、先ずは私から現状の説明。すぐにそれが同時通訳されますが、生まれて初めて通訳を介した会話というのを体験しました。

 私の説明に対する質問を医師が行い、それに対して私が答えるというのをいちいち通訳が入るのですが、通訳さんは大変優秀な方みたいで、ほとんど淀みなく通訳が行われていきます。

 症状の説明終了後、最初が喉の確認。若干炎症があるとのことでした。続いて聴診器による確認ですが、最初に充てられたのが甲状腺下部の首の部分。日本ではここに聴診器をあてられた経験がありません。

 その後胸や背中を診てもらい、最終的な決断は「気管支炎で間違いないようです」とのことでした。更に薬を出しますので、待合室で待機してくださいと言われ、再び待合室へ。ちょっとばかり緊張しましたが、無事診察が終了です。 



 言われた場所に出向いて、数名並んだ女性の中の一人に書類を渡すと、ここでも5分ぐらいで会計終了。

 予想していたようにキャッシュレスでしたが、書類に書かれた診療費、薬剤費は3200Bぐらいでした。さらに薬の処方箋の書類?を渡され、すぐそばの薬局へ。

 ここでも5分待ちで薬が出てきました。服用方法は英語の説明で、1日何回朝とか昼とかで何錠服用という事はなんとか分かりましたが、アレルギーがあるかどうかの関連で話がややこしくなり、その場で電話を使って通訳をしてもらいました。

 結局喘息等のアレルギーはあるものの、薬に対する激しいアレルギー反応は起きたことがないという事で話が終了。

 最後にこれですべて終了ですか?という意味を込めて「Finish?」と聞くと「Yes」という返事。というわけで、病院滞在時間は約30分でした。

 待合室にいる患者さんの顔つきは、やはり病人ですから暗い感じですが、ホテル並みの設備がそれを補っている印象です。

 15階から一気に1階に降りて病院のロータリーへ。この近くにタクシー乗り場があるのではと思いましたが、見ている範囲では分からなかったので、結局ソイ3まで歩いて出て交差点を横断。適当な場所でタクシーを捕まえてターミナル21に向かいました。

 処方された薬ですが、一つ目がcravitという抗生剤。日本の第一三共製薬?がタイで作っているようです。

 これまで利用してた抗生剤とは少し作用機序が異なるようですが、要は細菌類のDNAを破壊して、増殖を防ぐという事のようです。

 ただし副作用も少しあるようで、顕著なのが不眠。これを服用している間、確かに眠りが浅いようでした。また軽い動悸も感じましたが、これは他の薬の影響かもしれません。

 もう一つがRopectという咳どめ。これを服用してから喉の違和感が消えました。かなり強い薬なのかもしれません。というのも錠剤のコーティングの色が毒々しい真っ赤な色だったからです。

 無暗に咳を抑えるのも良くないという事を知っているので、3日ほど飲んで全く咳の症状を感じなくなってから服用を中止しました。

 そして抗ヒスタミン薬Telfast。ホテルに戻ってから、それぞれの薬の名前で検索し、これが抗ヒスタミン剤であることが分かりました。

 たぶん喉の炎症用かなと思ったのですが、喉についてはそれほど強い症状は出ていなかったので、これも数回服用して中断。

 かなり自分勝手な自己判断で服用の中断をしていますが、こういった症状とは長い付き合いなので、たぶん問題ないだろうと思いました。

 実際抗生剤は帰国後も飲み続け(抗生剤は全部服用したほうが良いという事は知っています)症状は軽減しました。

 ちなみに服用方法は英語で書かれています。また咳止めはアルコールと一緒に飲むと作用が強くなるとか、抗ヒスタミン剤は酸味のあるジュースと一緒に飲むなと言う説明も書かれていますが、英語が苦手な人は分かりづらいと思います。

 そんなわけで、初の海外病院体験は終了。もし3割の保険診療なら3000円ぐらい?日本の初診料とほぼ同じような気がしますが、物価はタイの方が安いですから、地元の人から見れば日本の診療代の3〜4倍必要な高級病院になるのだと思います。


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