バンコクの大気汚染

 初めてバンコクに行こうと思ったとき、当然様々な情報を調べましたが、中でも大気汚染の事が気になっていました。

 ガイドブックやネットの情報に寄れば、ともかくバンコクの交通渋滞は殺人的で、そこに長時間いたら誰でも呼吸器疾患になる、というものでした。

 私は小さいときから喘息持ちでしたので、この情報は凄く気になりました。高校生の頃から徐々に喘息は軽快しましたが、それでも風邪をひいたり、花粉が飛んできたり、ほこりっぽいところで掃除をしたりすると、今でもすぐに症状が出ます。

 ということはバンコクで喘息になる可能性が高いなと感じました。そこでとある掲示板でこのことについて質問してみたところ、確かに汚染の程度はひどいが、喘息はそれほど出ないのでは、という返答があり、そのことによって最終的に初めてのバンコク行きを決定しました。

 さて実際に行ってみて最初に「あ〜、これがバンコクの大気汚染か」と感じたのは、到着翌日に朝食会場近くの窓からみた遠くの景色です。見事に煙っていました。

 これからあの中で観光をするんだなと思うとちょっと不安になりましたが、実際には大気汚染の不安より、街歩きで車やバイクとぶつかるのではないかという不安の方が大きく、空気の事まで気にしている余裕はなかったように思います。

 ただ道の端っこで待機しているバイクのお兄ちゃん達の中にかなりの人数がマスクをしているのを見て、「やっぱり辛いんだろうな」と感じました。

 また交差点の真ん中で交通整理をしているお巡りさんも見かけましたが、防毒マスクのようなものをきちんとつけていましたので、これまた大変な仕事だな感じました。

 実際ちょっとネットで調べてみると、今は2013年2月ですが、ここのところは中国のPM2.5という、大気汚染物質の話題が多くなっていますが、バンコクも似たようなものだというような記述も見かけました。

 たしかに北京ほどではないにせよ、ちょっと遠くの景色が霞んで見えるというのは、日常的に当たり前のような気がします。

 またバンコクに初めて行った頃は、トゥクトゥクもバイクもバスも自動車も、ともかく黒い排気ガスを出しているものが多く、さすがに大気汚染が叫ばれるわけだと納得してしまいました。

 そんな中私はあちこち街歩きを楽しみました。喘息はどうだったかというと、まったく症状は出ませんでした。どうやら私の喘息は、室内のダニ等に反応するようで、自動車の排気ガスにはそれほど反応しないみたいです。

 ただ街歩きからかえってくると、これは最近(2012年)の旅行でもそうですが、何か鼻の穴が詰まったような状態になり、鼻をかむと黒いかたまりが出てきたりするので、やはり大気汚染はひどいなと感じました。

 幸いなことに喘息症状はほとんど出ませんが、大気が汚れていることだけは間違いありません。私の場合、アレルゲンが大気汚染物質ではなく、どうやらホコリやダニの存在だと言うことが、バンコクに行って朧気ながら分かるようになりました。

 最近は車の排ガス規制も少しは行き届いたのかなと思え、街中で黒煙を吐きながら走っている車はほとんど見かけないような気がします。



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