入国審査

機長からのアナウンスにビビル

 6時45分、定刻に動き出した。う〜ん、いよいよ出発だ。数日だけだが、仕事のことは一切忘れて楽しもう。と決意を固めていると、いつものように機長からのアナウンス。

 ここで気になることが。どうやら上空は偏西風が非常に強いらしく、離陸後揺れる可能性が強いとのこと。

 だいたい飛行機という乗り物は空中をぶっ飛んで進む乗り物だから、多少の揺れはやむを得ないと思えるが、機長から改めて揺れるぞと言われるとかなり緊張する。

 これはしばらく大好きなビールも飲めないなと覚悟を決めると共に、ここのところ何かとトラブルが報道されるJALの機体整備がうまくいっていることを願う。

 機はゴトゴトと間抜けな音を出しながら離陸地点に動いていくが、最後の最後で停車。全然動かなくなってしまった。しばらくしてまたもやアナウンス。離陸のための飛行機が多数待っていて離陸できないとのこと。15分ほどかかるとのアナウンス。

 またもやビールが遠くなってしまった。結局動き出して30分立った7時15分、ようやく離陸。離陸直後から風の影響で小刻みに揺れる。

 これは大きな揺れが来るかと思わず肘掛を強めに握り締めたりするが、結局それ以上の揺れは無く無事成層圏へ。聞こえてくるのはゴーゴーというジェットの音だけになった。

 7時40分ベルト着用サインが消え、フライトアテンダントが一斉に動き出した。トイレを我慢していた乗客も早速立ち上がる。お絞りをもらい、目の前の液晶テレビで映画を見始めた頃待望のビール登場。

 厚かましくもタイビールを頼んだが、あまりたくさん載せていないとのことで、やむなく国産ビールに。映画の内容にのめりこむ頃食事の時間。ちなみにこのとき見た映画は「リバウンド」というバスケットのコメディみたいなもの。結構楽しめた。

 ビールの酔いでちょっとウトウトして、その後はゲームを見たりビデオ番組を見たりして退屈な時間を過ごす。そうこうするうちに機内の温度が少しずつ上昇してくるのが感じられた。赤道に近づいていることを実感できる瞬間だ。

 さて機長の脅かし?の甲斐も無く、機は特に大きく揺れることも無く順調に飛行を続け、ついにバンコク、ドンムアン空港に向かって高度を下げ始めた。

 昨年はこの時点で、空港に着いたら入国審査、両替、リムジン予約、ホテルチェックイン等の手続きを頭の中で何回もシミュレーションしていた記憶があるが、今年はなんだか全然緊張感が無い。

 まあなるようになるだろう、みたいなタイのマイペンライ精神にちょっとだけ近づいたような気がしていた。


今回の入国審査はスムースだった

 11時35分、遂にタッチダウン。緊張感がない分眠気と疲れでなんとなくぼーっとしている。何と言っても日本時間なら夜中の1時35分だ。早寝早起きがモットーのおじさん族には辛い時間だ。

 それでも空港に足を踏み出すや否や、去年のイミグレ通過の記憶が脳裏をかすめ、足早に次々と人を追い抜き(なにせ小さなショルダーバッグだけなので、かなり早歩きできる)5分でイミグレ到着。しかしすでに10mぐらいの列が出来ている。

 もっとも短そうな列を選んで、後はじっと待つ。昨年よりもわずかに列の進みが早い気がする。結局15分ぐらいで通過。手荷物を受け取りに下に降りる。荷物も比較的早く出てきた。

 荷物を引きずりながら申告無しの税関を通りロビーへ。左に曲がって両替。辺りのざわめきも一向に気にならない。昨年はおどろおどろしい妖怪たちの叫び声に聞こえていた。


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