昼食を食べ水族館へ

サリ・カフェでタイ風味を体験

 マッサージで一時の快楽を享受したおじさんは、こんどは筋肉ではなく食欲を満たす必要を感じた。というわけで先ほど調べた「サリ・カフェ」という店に向かった。

 スリウオン通りのレストラン入り口には親切にもメニューが置いてあり、私はこれを念入りに眺めようと思ったのだが、その脇を次から次へと日本人と思しき老若男女が通過し店に入っていく。

 そこまで人気があるなら間違いなかろうと判断して入店。右側がテーブル席、左側がカウンターの構造である。特にテーブル案内係りも見あたらなかったので、ずんずん内部に侵入し、適当なところで視線の合ったウエートレスさんに、カウンターを指差し「ok?」と尋ねると、どうぞとのジェスチャー。

 座るとすぐにメニューが渡され、今度こそじっくりと眺める事が出来た。日本食のいわゆる定食物のメニューが多い。和食から洋食まで各種取り揃えられている。まあ普通に日本食を頼んでも良かったのだが、ほんのちょっとだけ茶目っ気を出して「鳥粥」なるものを頼んでみた。

 値段は140バーツ。400円ぐらいか。味はちょっとピリ辛で、ほんの少しココナッツ風味が漂う。乳白色のスープの中に肉片が10切れぐらい入っている。やはりなんとなく普通の日本のお粥とは違うようだ。それはそれでおいしいし、異国の食べ物を食べる事が出来たとの満足感も得られる。

 食べながら改めて店内を見渡すと、ガイドブックの案内通りほとんどが日本人だ。それもビジネス系の人が多いように見える。観光客は少ないようだ。

 みんな手馴れた様子で好みのものをオーダーし、日本語の新聞を読んでいる。カウンターで働いているのがタイ人でなかったら、官庁街の定食屋さんと見間違えるかもしれない。

 店内を見回すのにも飽きて、午後からの行動を考える。寝不足の体に鞭打ってここまで来たが、さすがに疲れを強く感じる。いったんホテルに戻った方が良かろうと判断したが、その前に折角ここまで来たんだから帰るついでにサイアム駅前に昨年新しく出来た水族館に寄ることにする。名前をサイアム・パラゴンと言うらしい。

サイアム・パラゴンで魚に癒される

 サリ・カフェを出てサラディーン駅でBTSに乗りサイアム駅に行く。駅のホームから早くもでかでかとビルの壁面に描かれた水族館の案内が見える。

 どうもタイ人は巨大なものが好きなようだ。なんでもかんでも大胆にド〜ント表現されている。それでいて屋台なんかは0.5坪ぐらいのスペースで肘をくっつけあうようにして営業しているのだから、どうもよくわからないところがある。それはさておき、早速水族館方面へ。

サイアム・パラゴンの熱帯魚
サイアム・パラゴンの熱帯魚

 出来たばかりのビルなのですべてピカピカだ。中に入るといきなり巨大フードコートが目に付く。広さはハワイでいうところのアラモアナのフードコートに匹敵するが、全体的なつくりがもっとゆったりしている。テーブルとテーブルの間も広いし、所々に大きな水槽が設置され、中で魚たちが優雅に泳いでいる。

 とりあえずフードコート利用は後回しにして、水族館に向かう。といっても、このビルの地下が水族館のようだ。エスカレーターで階下へ。

 入り口で料金450Bを支払った。日本の水族館に比べれば格安の料金だがタイ人にとってはかなり高額ではないだろうか。それでも客は大勢いた。

 ビルの地下にある、ということで入るときはあまり期待できないかなと思っていたが(池袋のサンシャインシティの水族館の規模をイメージしていた)、これはとんでもない間違い。かなり気合を入れて作られた施設だという事がよくわかった。

 惜しむらくは説明のためのオーディオレシーバー等が無く、魚に関する説明もタイ語と英語だけなので、解読が大変だ。もっとも水族館に来て魚の生態にまで関心を持ってじっくり眺める人はそうたくさんはいないだろう。


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