毒蛇研究所(2)

コブラの迫力にびびる

 やがて若いお兄さん登場。当然病院関係者なのだろうが、顔つきから育ちのよさと頭のよさを感じる。ワイアレスマイクを手に持って、流暢な英語で解説を始めた。
毒蛇研究所 威嚇するキングコブラ
 そこへ今度は手馴れた様子ででかい蛇を持っておじさん登場。この蛇をどさっと床に投げ出すと、怒った蛇が鎌首を持ち上げる。なんと体長3mぐらいのキングコブラだ。これは迫力があった。

 このコブラ君、投げ出されたのが不愉快だったらしく、あちこち眺め回して周囲の人間を威嚇する。おじさんはさらに調子に乗って足で蹴る真似をしたりして挑発するので、コブラ君ますます怒り狂って持ち上げた鎌首を突き出し噛み付こうとする

 ここに至ってようやく観客席が一段高くなっている意味がわかった。初めはなんて見難い席なんだと思っていたが、蛇の鎌首が0.7mぐらい持ち上がると、結構観客席の真下に接近するのだ。

 蛇が口を開いて観客席に向かってくるたびに最前列のお客さんは、「ワオ」とかなんとか声をあげて一斉に噛まれまいとして足を引っ込める。2段目の私ですら足が思わずピクッと動く。いやはやすごい迫力だ。

 しかし我々観客の反応と心配を他所に、蛇から2mぐらい離れた同じ床に立つ先ほどの若者は、動じる様子も無く(当たり前だが)淡々と、むしろ我々の反応を楽しむかのように説明を続ける。
毒蛇研究所 キングコブラの牙
 おじさんのほうは蛇を挑発するのに夢中である。足を近づけると、その足に蛇が飛びついてくるのだが、寸前に足を引っ込めるので、コブラ君ますますストレスがたまっているようだ。


キングコブラの頭をつかむ


 コブラ君の最後の演出は、この中年おじさんが素手で首根っこを掴むというものだった。

 ストレスで苛立った蛇の頭の背後から静かに右手を近づけていく。一同固唾を飲む中じわりじわりと近づけた。いくか、と思った瞬間、くるりと蛇が振り返ったりするので、一同「おおー!」という声。

 すかさず違った位置に回りこみ、再びジワジワと手を近づける。さすがに危険な技なのだろう。おじさんの顔にもかなりの緊張感がうかがえる。と思った瞬間、スパッと手が首に入り、びっくりしてのたうつ胴体を今度は左手でがっしりつかむ。

毒蛇研究所

蛇が大きな肉の塊を飲み込む

 ここに来てようやくおじさんの顔に安堵と、してやったりの表情が浮かぶ。一同拍手喝采。その後違ったおじさんが現われ、次々と各種の毒蛇を披露してくれる。いずれも強力な毒性を持つ蛇らしく、扱いは慎重だ。

 印象に残った出し物は蛇の餌付け。といっても無理矢理食べさせると言う代物。なんだか素性の良く分からない直径7cm長さ10cmぐらいの肉片をピンセットでつまみ、無理矢理口を開けさせ、その中に押し込むのだ。

 蛇の胴体の直径よりでかい肉片なので、ちょっと可哀相な気もするが、これがいとも簡単に飲み込まれてしまう事が凄い。飲み込ませた後、無理矢理手で胴体をしごいて肉片を胃袋の方に押しやる様子が印象に残った。 

毒蛇研究所 蛇の毒を無理に出させる

 そういえばスライドにも互いの尻尾を食い合っている蛇が写っていたような気がするが、あの場合最後は一体どうなるのだろう。

 会場では、さらにまた違う蛇を取り出し、今度は無理矢理時計皿を蛇の口にあてがい、毒を抽出。観客に見せてくれる。淡黄色のねっとりした液体だった。

 最後に体長5mくらいのニシキヘビをかついで記念撮影というコーナーがあった。見ているとかなり重そうで、大の大人も肩に担ぐときよろけている。全体としてかなり楽しめる内容だった。

 さて時刻は11時半。次は昼食だ。どこで食べるのだろうか。パンフレットには飲茶食べ放題とある。


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