ゴーゴーバーの需要と供給の関係

 そもそも何をしにこのゴーゴーバーなる場所に男たちが群れ集うのか。だいたいが不謹慎なことを考えているわけです。(私もその一人であると言われればその通りと答えるしかありませんが、その耽溺度は軽いと自分では思っています)

 ステージを取り囲むように作られた座席では、30代から60代ぐらいまでの、欧米人を含めたいわゆるチョイ悪おじさんたちがひしめき、ステージの女の子を見つめています。

 一方ステージ上の女の子たちは、誘いを待っています。お客さんから誘われるとその横に座り、お話をします。ついでに飲み物を注文します。この飲み物代金の一部が彼女たちの収入になります。

 だから傍らに来た彼女たちは、ちょっとでもうち解けるとすぐに「ドリンクいいですか」と聞いてきます。

 気に入った女の子ならドリンクを奢り、話しをしてみてフィーリングが合わなければ、若干のチップ(100Bぐらい?)を渡して、再び他の候補を探します。

 女の子のドリンク代もやはり150Bぐらいです。ただ一杯飲み終われば、また一杯と要求されます。これが彼女たちの第一の稼ぎですから必死です。

 客の方は客の方で、気に入った女の子なら少しでも長時間傍らにいて欲しいので、言われるままにドリンクを奢ることが多いようです。ただ、その辺りは互いの金銭感覚や好み、ポリシーによっても異なります。

 欧米人はこのあたりはひじょうにシビアなようで(ケチなのかも)、素直に奢る人は少ないようです。逆に日本人は気がよい人が多く、大判振る舞いをしているみたいなので、女の子たちには一般的に受けもいいみたいです。

 さて私が入った「バカラ」という店は、日本人に大変人気のある店です。理由は日本の男性好みの顔立ちをした女の子が多いからです。「美しいなあ、可愛いなあ」と思いつつ、ビールをちびりと飲んでステージを見ます。

 どの子もあまりに可愛らしい顔立ちをしていて若々しいので、私の場合は「こんなおじさんでは役不足だろうから、まあ眺めているだけでいいや」という若干卑屈な気持ちになっています。

 ところがところが、日本人=金持ちという図式がある程度定着しているようで、暇なおじさんを見かけると、女の子の方から寄ってくる事があります。

 まあ向こうも人を選んでいるのだと思いますが、顔をはともかく、多少はお金を持っていて(この辺りの判断は服装でしている?)、乱暴なことをしなさそうで、フィーリングが合いそうなおじさん、というのを探しているのかなと思います。

 なにしろ女の子も奢ってもらわないことには稼ぎになりません。そう言った女の子側の事情もあり、多少のことは目をつぶり、これぞと思うおじさんに近づいてくるわけです。

 私は初めてこのゴーゴーバーなるものを経験したときは、ものすごいショックを感じ、また指名しないといけないのかというプレッシャーを感じ、あえて選んだ事もありますが、最近はのんびり眺める事が多いです。

 しかし10分もすると若く美しい女の子が寄ってきました。定年間近の風采の上がらないおじさんにも美しい女の子がすり寄ってくるというのは、なかなか得難い経験です。それだけで私なんかは充分という感じです。

 さて席に来たら何を話すのか。それは次のページへ。


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