外出のお誘い

 外出(実際にはペイバーと言います)というのはバンコクのこの業界だけに通用する語句ではないかなと思っています。語源はどこかのブログで読んだ気もしますが忘れました。

 内容は、基本的にお店から一緒に出かけるということです。つまり彼女たちは夜の8時ぐらいから深夜までステージ上で踊り続けながら飲み物を奢ってもらうのが先ず基本的な稼ぎになりますが、それ以外に、客の意向でそれ以降の仕事はせずに、その場から彼女たちを連れ出すことが出来るという制度です。

 まあ8時から深夜までひたすら飲み物を飲んでいたら、お腹の方もたまったものではないと思いますし、ダンスも若いとはいえそれなりに疲れるものだと思えます。

 一方で客の方は、10数分ごとに気に入った女の子がダンスのために自分のそばから離れていったり、また大音量で満足に話しも出来ない環境は不満を感じると思います。気に入った女の子なら当然です。

 そのような時この制度が有効になります。しかもいったん店を出たら、後はカップルとしてのお付き合いになります。従って、一緒にどこかへ食べにいく、音楽を聞いたり映画を見たりする、なんてことかなと思うかもしれませんが、それ以外の大人の付き合いもあります。

 もちろん双方の合意の上での行為ですが、ある一線を越せば法律問題に発展します。また当然ながら、女の子たちはそういった行為を日常的に行っている可能性がありますから、それなりの病気の問題や妊娠といった問題も絡みます。

 でなぜ女の子の方からそれを望むような発言が出るかというと、「外出OK」となった瞬間に、お店に連れ出す権利料?として600Bぐらいを支払うことになり、その中の一部が女の子の収入になるからです。

 また、実際にはそれだけでなく、客は女の子にそれ以外の謝礼(チップ、サービス料?)として2000〜4000B程度を支払うことになるからです。

 これが女の子の実収入になるわけで、タイの一般的な月収に較べると、これはかなりの高収入になります。

 値段の幅があるのは、これは互いの約束事だからです。どのくらいの時間、どのようなサービスが期待できるのか、ということでお互いに話し合いをすることが多いようです。

 というわけで飲み物の料金に較べるとこの額は10倍ぐらいの大きさになりますから、勢い女の子の関心は「この客は私を連れ出してくれるか」という事になります。

 従って手っ取り早く稼ぎたいと考える女の子は、飲み物をちょっと飲むとすぐに「外へ?」と聞いてきます。今回横に来た女の子もそうでした。

 確かに美しい顔立ちをしている子ですが、会話もロクにしておらず、なんら精神的な繋がりも感じていない段階で、いきなりこうゆう会話になるのは、古くさい感覚を持っている私には重荷です。そこでこれははっきりと「No」と答えました。

 この辺ははっきりした意思表示をしないでぐずぐず先延ばしをして最後に「No」と言われたのでは、女の子にとっても不愉快だろうと思うので、その気がない場合ははっきり言うことにしています。
 


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