「シリラート病院の博物館」へ

 建物入り口のドアを開けると右側に警備員さんが2人待機していて、名前と入場時間を記入するように言われました。言われたとおり名前と時間を記入し、奥の階段を2階に上ると受付があります。シリラート病院 博物館

 入場料というか見学料は40B。わずか110円ぐらいです。オーディオフォンもあります。こちらは150B。日本語バージョンがあったかどうか確認していません。

 展示物?の説明はタイ語と英語で書かれていますので、看護系や医学系の学校に通っている人はいろいろと参考になるのではないでしょうか。

 入り口を入って順路に従うと心臓の模型があります。また全身の血管地図の絵もあります。このぐらいなら特に問題なく、日本でも見かけると思いますが、そこからがすごいです。

 先ず「無脳症」と思われる胎児の写真があり、そのすぐ近くに体の一部が癒着した胎児を、どこが結合しているかはっきり分かるように縦にまっすぐ切り開いた標本が飾ってあります。気の弱い人は辛いかもしれません。

 本当は写真撮影もしたいのですが、撮影は一切禁止で、随所に警備員さんがいて眼を光らせています。まあ興味本位で撮影するのは遺体に対して失礼だと思いますので、私もそれでいいと思います。

 しかしタイは奇形の人が多いのか、それとも奇形の人でも食べていくために物乞いをしなくてはいけないのか、路上のあちこちで、手足がねじくれていたり、眼がなかったりする人が隅っこの方にたたずんでいたりして、正直ギョッとする事があります。

 小さな子供でもそうゆう子がいますので、もしかしたら熱帯特有の病気や食べ物、寄生虫等で遺伝子の改変が起きてしまうのかなと思いながら、館内を見て回ります。

 奇形の胎児はその後も次から次へと現れ、日本で言うどんな病気に該当するのかよく分からない部分もありますが、当てずっぽうで病名を書くと「無脳症」「無眼症」「双頭症」「両足の癒着」等々を見ることが出来ます。

 胎児のコーナーを過ぎると、遺伝について説明したコーナーがあり、ここで我々の家族は遺伝によってその特性が維持されていることが説明されています。

 そしてその遺伝子が何らかの原因でうまく受け渡しが出来なかったり、成長時に何らかの障害が起きるとガンになると書かれているようです。
シリラート病院近くの桟橋
 ガンは怖いなと思いつつ先へ進むと、その先は様々な写真が展示されています。

 特に刺し傷については、こうゆう事件が多いのか、実例が非常に豊富です。

 体のどちら側からナイフが入ってどちらに抜けたのかとか、そのとき骨をどのように貫通したのかという詳細な写真や実際の骨が展示されています。

 さらに交通事故や列車事故、鈍器で殴られた頭蓋骨の陥没、爆発事故、最後は各種の戦争兵器による人体への影響の写真が出ています。

 まあ全部書くときりがないのでこれぐらいにしますが、最後の方に食べ物と寄生虫毒を持った生物の一覧等、見る人が見ると本当に参考になると思います。

 結局この博物館には1時間半ぐらいいました。その後再び船で王宮方面へ向かいます。

 ちなみに渡し船の代金は僅か3B。日本円で8円ぐらい。(写真はシリラート病院から王宮に戻るときに利用した桟橋ですが、これだけ見るとどこが入り口なのかさっぱり分かりません。



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