エレクトリックブルー

2014年3月

2日目の2店目

 相変わらず生ビール50Bサービスをやっていて、この数字に引き寄せられて入店するお客さんがいるようです。結構早い時間から、お客さんが入っています。

 私もフラフラと入っていくと、見知った顔がいっぱいいます。前回の旅行時以来、掲示板でお世話になっているSさんと一緒に入り盛り上がったお店ですが、どうやらそのときのことを覚えている子がいたみたいです。

 あらためて見るとママさんもウエイトレスさんもダンサーも、ほとんどの子に記憶があります。入れ替わりがあまりないお店なのかもしれません。

 出てきたビールに口を付けるか付けないうちに、女の子が横に座ります。さらに友人だという子も隣に来て、サンドイッチ状態で勝手に盛り上がっています。

 まあそういった、若い女の子にかまってもらえる状態を半分期待して(半分は踊りを眺めることですが)入店しているわけですから、悪い気はしません。

 しかもこの子達は飲み物を奢るぐらいで、それ以上の要求を露骨にしてきませんので気持ちも楽です。カウボーイやナナとはちょっと営業方針が異なるのかもしれません。

 昨日がなんとなくしらけた気持ちだったので、この夜は楽しませてもらいました。ただし女の子への飲み物代や帰りがけのチップも含めて、支払いは1000Bを越えていました。


4日目の1店目

 2日目に両手に花の状態になったことが忘れられず、つい頬が緩んだまま店へ向かいます。

 店頭の50Bドラフトビールの呼び込みさんに促され入店。ちなみにこのドラフトビールですが銘柄は「チャンビール」です。シンハより飲みやすいような気がします。

 入店すると前回顔見知りになったウエイトレスさんがすぐに私を見つけ手招き。ウエイトレスさんにも特定のテリトリーというか、馴染みの客があるように思えます。

 促されるままに右側の席に座りビールを待ちます。ビールと同時に、前回横に来た2人の内1人がすぐに座り込んできて、愛想笑い。もう一人はお休みのようでした。

 エレクトリックブルーですが、7時半ぐらいからがんばって営業しているようですが、その時間帯は女の子のダンスもまだあまり気合いが入っていません。

 のってくるのは9時ぐらいからでしょうか。コヨーティが奇声?を上げ始めると、全体的に盛り上がってくるような気もします。

 実はこの日、ステージ上にちょっと好みの子を発見。しかし隣にすでにいるので、何となく呼びにくい。この辺は初心で小心者のおじさんです。

 まあそれでもこの店は盛り上がったダンスが楽しめます。ビールを2杯消費して、横に来た女の子にチップを渡し、結局1時間半近くステージを眺めてのんびりしていました。


5日目の4店目

酔った頭の中で、あと3日しか遊べないというプレッシャーがかかっていたように思います。すでにミズキッチンでビールを1本、キングキャッスル1本、バダビン1本、ピンクパンサー1本で、これで私の容量は通常の限度です。

 本来フラフラになってしまうはずですが、この日はなんだかがんばれました。予感めいたものがあったのかも。

 お店の前にいる呼び込みのお兄ちゃんに軽く挨拶をして店内へ。すぐにいつものウエイトレスさんと目が合い、入って右折。その先の席に座ります。

 何だか定位置になってしまったような雰囲気です。いつものように「ハイネケン」と言おうと思って、慌てて「ノーノー、ドラフトビア」と言って店の外を指さします。店の外で、ドラフトビア50Bという看板を持って呼び込みをしているからです。

 その際、「向こうのビール」と指さしたとき、左側のダンサーの待機席に昨晩気になっていた子を発見。しかもこの子も私に関心があるのか、たまたま私を見つめていて、バッチリと目が合いました。

 何回か書いていますが、男女を問わず人と人の相性というのがあって、どうしても合わない人がいたり、合った瞬間に気持ちが通じる相手がいるような気がします。

 もちろん自分の単なる思いこみかもしれません。ただ仕事をしていると、こういった雰囲気は良く感じていました。

 というわけで、「うわ、この子だ」と思った瞬間恥も外聞もなく手招きをしていました。すると座っていた席から飛び出すように私の横へ。嬉しい瞬間です。

 この頃すでに酩酊状態ですから、感情にまかせて気軽にこういったアクションが出来たのかなと思いますが、自分でもちょっとびっくり。

 ちなみにこれまでいつも横に来た子はこの日はお休み。それもタイミングだと思いますが、不思議な縁を感じます。

 早速いつものように自己紹介から始めますが、すぐに分かったのは、この子は日本語も英語もほとんど不可。意思疎通はジェスチャーのみ。これはちょっと予想外でした。

 しかし上にも書いたように、言葉による意思疎通はなくても、何となく感情的な繋がりを感じます。不思議な体験です。というわけで飲物を奢り、楽しげにしているとウエイトレスさんやママさんまで寄ってきて、飲物を奢れと言います。

 この日は酔っぱらった勢いもあり「まあいいか」と思うばっかりで私にとっては大散財でした。(と言っても1500Bぐらいですが)


7日目の1店目

 呼び込みの子もすでに私の顔を覚えてくれて、さらに店内に入ると指名したこともないダンサーも笑顔で迎えてくれます。

 入って右側にいつも同じウエイトレスさんが待ち構えていて、今日もすぐにこれまでと同じ席に案内してくれました。時刻は8時半ぐらいでしょうか。

 昨日印象の良かった子は、今日はステージにいました。ステージ上からさりげなく挨拶をしてきます。

 こういう挨拶もおおっぴらにやる子とさりげなくやる子がいます。私はさりげないほうが好みです。笑顔とともに、ちょっと恥ずかしげに感じるような仕草もまたいいです。

 ステージが終わると、すぐに横に来ました。このときはお客さんも7分ぐらい入っていると思われましたが、指名はなかったようです。

 飲み物を奢って、今日は近づいてきたウエイトレスさんとママさんにも飲み物を奢ります。しかしこのママさんの仕事が不明。

 まあウエイトレスさんやダンサーを管理しているのかなと思われますが、暇ができると客に言い寄ったりして、しつこすぎると良い印象を受けません。

 仲良くしておくと何かと便宜を図ってくれるということが分かっているので、あまり邪険にするのもどうかと思うのですが、私自身に対するサービスは何もないのに飲み物だけ要求してくる場合は「ちょっとなあ〜」という気もします。

 というわけで、ある意味義理?で1杯だけ飲み物を奢って、あとは横の子とお話。「旅の指差し会話帳」持参です。

 家族のことや年齢(想像より若くてびっくり!)、住んでいるところを(田舎とバンコク市内の両方)を聞きました。

 まあ想像通り、北東部の貧しい地域の出身で、今住んでいるアパートもシェアしているそうですが、なんと家賃が月5000B以下だそうです。

 おどろいた顔をしたら、「環境が良くない」と教えてくれました。こういった身の上話を聞いていると、こんな若い子がこんなに苦労して、なんで私みたいなおじさんと付き合わなくてはいけないのかと、申し訳ない気持ちにもなります。

 一方で、こんな若い好みの子に横にいてもらえるのは、なんて恵まれた?環境なんだろうとも思え、頭の中で二つの思考が矛盾するのを感じていました。

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